海外と日本の架け橋となりシナジーを生み出すビジネスパーソンに

河原 学

京都大学 経済学部経済学科

ー2017年3月卒

PROFILE

就職活動を終え、未来電子における英語力向上プロジェクトの要として現在活躍中。 彼の実施している、自身のこれまでの海外経験や語学学習の全てを注ぎ込んだTOEIC講座は受講生からの評価も高く、社内での新たな英語文化を生み出している。2017年4月からは楽天に入社予定。

海外に飛び込み奔走する

―最初から未来電子で英語力向上プロジェクトを任されると思っていましたか?

思ってなかったですね。むしろなんかITとかウェブマーケティングが主体っていう思いで来ました。でも限られた時間っていうのもあって代表からちょうどこういうお話をいただいたので、面白そうだなと思ってやってみようかなと思いました

―未来電子に来るまでにいくつか海外での経験はありましたか?

結構たくさんしましたね。大学1年生の時は特に何もしてなかったんですけどもこれじゃまずいなと思って2年のときから色々、海外インターンとか定着して来ていたのに惹かれたのもあって大学2年の夏にCVSという団体で海外でのプログラムに参加しました。

―それはどのようなことをするプログラムなのですか?

アメリカのLAとメキシコで2カ月滞在しながらのプログラムで、そこで現地の会社の社長さんにコンサルティングのプレゼンをしたり、メキシコでは現地の学生と組んでビジネスプランを立てるビジネスコンテストに参加したりという、結構いろんなところを回ってました。他にも、大学3年に入った時に大学の交換留学のプログラムを使ってオーストラリアのメルボルン大学に半年間留学してました。そこではマーケティングとか脳科学的なこととかも学んでいましたね。

―就活が終わってからも海外でインターンをしていた聞きましたがどのようなことをされていたのですか?

そうですね、大学4年直近の話なんですけど就職が終わって残り数か月間暇ということでまた海外インターンっていうのを見つけまして、ボリビアで5カ月くらいインターンしてちょうど帰ってきてそこで未来電子のインターンに応募したっていう流れですね。

―4年間で学問ももちろんそうですが、実際働く経験もしている状態でさらにメインが海外で活動していたという経歴は珍しいと思いますが、日本ではインターンをしてなかったのですか?

未来電子が初めてで、短期インターンとかは一切参加してないです。あれって就活用のプログラムじゃないですか、だからちゃんと本業とかに携われる長期インターンがいいなと思ってました。

ニヤニヤしながら遅刻するボリビア人

―日本の採用プログラムとしてのインターンではなくて、海外でのインターンだと基本的に長期で実務をこなしていくと思いますが、日本と海外を比べるとやはり違いはありますか?

ありますね。特に印象的だったのはボリビアで、圧倒的にアメリカや日本とかと比べるとまずしい国なんです、貧しくて当然くらいに。だから彼らにはいくら働いても金持ちになれないとか、それほど生活が豊かにならないという意識を持っているので、頑張ろうという意識があまりないと思います。なので仕事に対する価値観というか考え方がゆるいです。例えば、昼休み2時間あってみんな仕事に励むのかと思ったら、みんな家に帰ってシエスタをして昼飯を食って終わったらまた会社戻って仕事をする、それで定時にしっかり帰るんです、仕事とか残ってても。そういうメンタリティーの部分でやっぱりボリビアは日本やアメリカみたいな先進国に比べると追いついていないなって思いましたね。

―なるほど。確かに先進国、途上国という軸で考えると先ほどのボリビアのようにお金を持っていないという面では、まだまだ貧しいと思いますが、逆に別の観点で何か「ここはボリビアが圧勝!」と思う点はありましたか?

そうですね、さっき言ったゆるさが逆にメリットになるというか、あんまりプレッシャーがないので、生活全体でみたQOL()っていうのはボリビア圧勝なのかと思います。仕事に対するプレッシャーがないぶん例えば家族とか友達とか娯楽にさける時間が多いわけです、なので人々の顔の表情を見比べると向こうの人の方が生き生きしています、1日1日を楽しんでる気がします、ここだと毎日朝電車に揺られる、遅刻したらどうしたと怒られる向こうだと遅刻なんてみんなして当たり前むしろ10分、15分遅れてニヤニヤしながら仕事に来る

―日本もそういった観点を取り入れるべきだなと感じますか?

そうですね、ボリビア人みたいに全く気にしてないよっていう、そこまで極端になれとは言わないんですけどもう少しラテン系と日本人のそういうきっちりした部分をミックスして、中間地点を目指した仕事環境があればいいなと僕は思います。

日本と海外のシナジーを生んでいく

―今の話の例として、今後進む会社ではどうですか?

僕4月から楽天という会社で働くんですけども、その会社でやってることの1つが外国人の社員の割合を増やしていこうというのをちょうどやってます。何故やるかといったら、やはりシナジーが生まれるんです。日本人の考え方と、いろんなバックグラウンド持った人の考え方が同じ環境にいるといろんな考え方が生まれて相乗効果を生み出すんです。思いつく限りでも2つ例があって、1つは残業は効率が悪いというのが結構外国の人から声が出まして、それで残業を減らす取り組みというのがどんどん社内であげられて来ています。あとは、やはり日本人同士だと日本人だから分かる言葉遣いとか表現とかあると思いますが、回りくどい言い方とか。それが外国人の社員相手だと通用しないので、もっと相手が分かりやすいように端的な伝え方をしようというふうに変わっていくわけです。それがいろんなカルチャーとかをミックスさせた良い効果の例の1つなのかと思います。

―例えば今、未来電子も外国人の社員を雇ったことで普通の日本企業ではないであろうということが起こってる気がします。キリルの場合だと何かプロジェクトを始める前にこれだけははっきりさせておきたいというような主張があると思います。そういう部分を単純に海外化するだけでは、日本と海外とのミドルポイントが取れないなと思いますが、実際英語チームとして働く中でどうですか?

バランスは正直今は試行錯誤している状態ですよね。例えば今ではキリルが進行役として回してくれてよく議論とかまとめてくれてるんですけど、逆に人数が増えたことによってまとまりづらいんです。みんなが主観的なことを言い合って結局議論がうまくまとまらずに時間だけ経ってしまうことが多く発生しているので、僕たちのチームの課題なのかと思います、やはり会議方法って国によって違っているので、それを解決するには一度“どうやって会議を進行していくか”っていうことをみんなで話し合ってそれにみんなが合意することが必要なのかなと思います。

仕事以外でのコミュニケーションの大切さ

―そうなんですね。この調子で、今後河原さんが主体となって、ミドルポイントを作っていってくれれば非常に助かりますね。私は個人的にアッシュとコミュニケーションを取るのが多くて、オーストラリアでの働き方として何かを決めるという目的以外でコミュニケーションを取ることの重要性、これに重きを置いていると言ってたのですが、河原さんはどう思いますか?

本当に仰る通りだと思います。仕事以外での話のコミュニケーション、例えば、ご飯とかでのコミュニケーションが非常に人間関係をスムーズにしたり、ビジネス上のやり取りをスムーズにする上で大事かなと思います。日本でもそうだと思うんですけど、何かビジネスをするとき相手の人がいますが、その人のことをよく分からないのにその人とビジネスしたいってならないと思うんですね。ビジネスをするんだったらその人がどういう人かというのをよく知ったうえでビジネスをしたいと思うんです。だから、仕事に関係なくても趣味の話とかそういったコミュニケーションはとても大事だと思います。

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―今英語のプロジェクトをしていて、ここに対して何か興味を持って社内でコミュニケーション取ってきた人はいますか?

結構いますね。ほんとに純粋な疑問、「なにやってんの?」みたいなことを投げかけてくる人もいれば、いきなり具体的な英語の勉強法教えてくれみたいな相談もされることもあります

―例えばそれが実際に仕事の方に生きる、若しくは逆にプライベートの方にこの人のことよく知れたなと思うことはありましたか?

どっちもあると思います。例えば仕事上でいくとやっぱり自分たちの部署だけで案を考えると思いますが、それで終わりにすると、部署での考えにとどまってしまって客観的じゃないものになってしまいます。それを解消するために他部署の意見を聞いたり、それで新たな考えが思い浮かべるかもしれないので効果的なのかなと思います。プライベートでいくと、今も主に英語チームで活動してるんですけど結構他部署の人、しかも英語のクラスに参加してない人からも声かけらるんですけども、いろんな話をしています。雑談とか自分が仕事モードじゃないからこそゆったり喋れる、そこで新たなアイディアとか思い浮かぶこともあるのでそういった仕事じゃない時間でのコミュニケーションも大事なのかなと思います。

―最後に今日話していた中で、元々聞いていた客観的な情報も含めて河原さんのキャラクターを、日本と海外の間にいるような存在、河原さんの言葉を借りたら、一番シナジーが生まれる現場において中間ポイントになる存在というように見ているのですが、その評価や見られ方についてどう思いますか?

ほんとに僕はその通りです。どっちの文化も良い点悪い点があると思いますが、良い点を取って融合させた何かに到達したいなと思ってますので、それが出来るような何かの具体的なシステム作りだとか意識作りだとか提案出来たらと思います。

楽しみです。河原さんならできると思います。今日はありがとうございました。

ありがとうございました。


入社後のステップ

・入社と同時に留学での高い英語能力を評価され、英語プロジェクトの立ち上げに参画
・英語プロジェクトの前身となる「TOEIC講座」を企画し、全15回講義で受講者を400点を650点に引き上げる
・英語プロジェクトのカリキュラム作成の基盤を作成

メンターの声

執行役員 黒田圭一

河原君は高い英語力を持って社内の英語能力向上だけではなく、日本人社員と外国人社員との連携にも大きく貢献して頂きました。その結果会社としても今まで知らなかったことを知ることができ、すごく経験値が上がったと思います。英語プロジェクトの方でも0からカリキュラムを作り、試行錯誤しながら形にしていってくれました。この経験は就職先でも必ず活きてくると思います。今後も持ち前のキャラクターと英語力で海外と日本の架け橋となるビジネスマンになって欲しいです。