2020.8.29

研究活動の意義を考える|専門性の高いことから汎用的なことを学ぶ

京都大学 インターン

河崎泰林


初めまして。

マーケティングチームに所属している河崎泰林と申します。

京都大学大学院2回生です。

 

私は現在、理系の大学院に所属しています。

大学院ともなると、学部時代のような授業は極端に少なくなります。

主に理系大学院生は、配属された研究室で研究活動を進めることが日々の日課だからです。

 

今回は、私が研究活動を通して学んだことを文字に起こしてみようと思います。

 

私が考える研究活動の汎用性

 

研究と聞くと、「ある一つの専門分野を極める」というイメージを持たれる方は多いのではないでしょうか。

そのため、研究をしていても、特定の分野のみの知識や経験しかつかず、応用しにくいと思われがちです。

 

実際、そうです。笑

 

ただ、私は「ある一つの専門分野を極める」ことを通して、これから生きていく上で重要な力が鍛えられると考えています。

 

その1つは、PDCAサイクルを自分で回せるようになることです。

 

研究では、仮説を立てて、実験を行い、その結果を評価して、さらに次の実験の計画を立てることが一連の流れです。

特に、どのように評価するかによって、研究の筋道が大きく変わるので、実験で得られたデータを見て、経験や知識をもとに深く考えてから評価を下します。

 

仮説実証の手段や評価方法は職種によって異なるとは思いますが、社会に出ても、このサイクルは事業を進めるにあたって非常に重要だと思います。

そして、研究活動をすることで、自分でこのサイクルを回すクセを付けられると信じています。

 

これは研究をしていない方でも想像しやすい話だと思います。

 

重要な汎用的な力の2つ目は、道が無い現状から道を作るということです。

これは、大学院生の全員が意識できているかはクエスチョンマークですが、私はこれまでの経験から非常に重要だと考えていることです。

 

研究の先に見据えているのは、人々の豊かな暮らしだと思います。

そのために、研究では人が今まで見たことのないものを明らかにして、人々にとって良いのか良くないのかを判断していくのです。

 

大学院に進学し、研究室に配属された全ての学生は、このような世界の誰も見たことのないものを見たり触れたりする機会が与えられているのです。

ただし、常にアンテナを張っていないとそのようなチャンスも逃してしまうでしょう。

 

初めは先生から研究テーマを課されることが通常ですが、研究を行っていく中で、自分で研究テーマを提案することも可能です。

研究テーマを提案することは、決して容易いことではありませんが、私は大学院生にはぜひ自分で提案してほしいと思っています。

それが、誰も見たことのないものを見る機会に繋がるからです。

 

自分が提案したテーマを進めることは、楽しくも怖く刺激的な経験です。

まさに、まだ道が作られていない霧の中で道を作るような感覚です。

私はこの経験が、激動の世の中を生き抜く力になると信じています。

 


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河崎泰林