2019.9.20

PL脳で新歓しちゃった話

京都大学 インターン

山田健斗


はじめに

 

こんにちは。PRチーム責任者をしています京都大学4回生の山田健斗です。今回は「挫折」をテーマに人生経験から学んだことをお話ししていきたいと思います。

 

マウントを取りたいわけではないですが、「京大生」というと周りの学生や世間の人からは「The 完璧人間」というイメージを持たれることがあり、「挫折とかしたことないでしょ?」と言われることが珍しくありません。

 

しかし、僕自身はサッカー受験就活と様々な場面で挫折を経験してきました。京大生の中には、本当に「完璧人間」もいると思いますが、大半は僕と同じく「挫折を乗り越えてきた人間」だと思います。そして、その挫折も世間の人が体験する挫折と大して相違のないものだと思っています。

 

そのため、今回僕の人生で大きな挫折であるサッカーでの挫折受験での挫折就活での挫折といった内容をテーマにお話ししても、「諦めずにやれば〜」といった精神論の話に帰着してしまうかなと思ったので、もう少し軽めの挫折ですが、「新歓の挫折」をテーマに今日から誰もが簡単に使える学びを提供できるようなお話をしたいと思います。

 

新歓に大成功した

 

ここからは新歓での挫折経験について具体的にお話していきます。

 

と言っておきながら、見出しは「新歓に大成功した」とさせてもらいました。

 

「いやいや、挫折ちゃうんかいな!!どういうことや!!」と思った方もいるでしょう。

 

今でこそ、新歓は僕にとって挫折経験と認識しています。

 

しかし、新歓を終えた当初は確かに「新歓に大成功した」と感じており、2~3ヶ月間に渡るいわば一大プロジェクトをやりきったという達成感を味わっていました。

 

約2年半前、2回生になったばかりの僕は所属するサッカーサークルの新歓リーダーを務めました。

 

人数不足で思うような活動ができていなかったサークルの現状を踏まえ、「新歓で俺らの同期以上の人数を勧誘してやる!」と意気込んでいました。

 

当時の僕は、みんなと協力しながらビラ配りやSNS運用などの広報活動やイベントの企画、新入生とのLINEのやりとりなどに戦略を立て、抜かりなくオペレーションを組み、一生懸命取り組みました。

 

その結果、僕らの同期の2倍に当たる60名ほどの新入生の勧誘に成功しました。

 

「いや、結局成功体験やんけ!」と思った方すみません。

ここまでは、ある意味大成功だったかもしれません。

 

実際に、就活でも「集団を率いて何かの指標を達成した経験は?」と聞かれた場合は、こう言った話をしたこともあります。

 

しかし、この後に起こることまで含めるとこれは失敗経験だったことを認識します。

 

新歓に失敗した

 

新歓が一段落ついて、徐々に問題が発生し始めました。

 

「あれ、全然練習の参加者がいない・・・・・・」

 

60名の新入生に入会してもらったはずが、練習や試合といった活動に参加してくれる新入生はごく一部。

 

在籍人数としては半分以下の同期の方が、活動に参加しているという状況になりました。

 

もともと課題としていたのは人数不足による活動の幅の制限でした。

 

多少なりとも活動人数は増えたとはいえ、理想状態には程遠く、しばらくしたら上の学年が引退していくので、このままでは再び人数不足に陥る未来が見えました。

 

さらに、人数が逆効果となったのか、責任の所在が不明瞭になったことで新入生が担当する領域の仕事に不備が多発し練習どころか大事な試合にも万全の状態で臨めない事態に。

 

たくさんの新入生を勧誘できて大成功と思っていた新歓は、必ずしも成功ではないのかもしれないと思いました。

 

PL脳とは

 

ここで、タイトルにある「PL脳」という言葉について説明をします。

 

「PL脳」とは、元ミクシィ代表取締役社長で現シニフィアン共同創業者の朝倉祐介さんの著書『ファイナンス思考 日本企業を蝕む病と、再生の戦略論』に登場する造語です。

※この本はとてもためになるのでぜひ読んでみてください!

 

PLとは、Profit and Loss Statementの略で、1年間の会社の経営成績を表す決算書である「損益計算書」のことを指します。

 

もっと簡単にいうと、その会社がどれだけ稼いで、何にどれだけのお金を使ったかということを表した家計簿のようなものです。

 

著者の朝倉さんは、この本で「目先の売上や利益といった、PL上の指標を最大化することを目的視するような短絡的な思考態度のこと」を「PL脳」と呼んでいます。

 

ビジネスマンの多くが「PL脳」に陥ってしまっており、「短期的に営業利益が伸びていることが重要」とされている現状に問題があるという指摘がなされています。

 

「PL脳」には「長期的に事業や企業の価値を最大化していく」という視点が抜けているため、「なんのために事業を営んでいるのか」という元々の目的や将来像、理想像といったものをいつしか見失ってしまうのです。

 

一方で、将来的に、長期的に、事業や会社の価値を最大化するために、短期的な指標にとらわれず、今何をすべきか逆算して考えて行動していくというのが「ファイナンス思考」だと言えます。

 

原因はPL脳で新歓をしちゃったこと

 

新歓はビジネスではなく、PLを作ることもないので、ちょっと強引に結びつけちゃった感はありますが、伝えたかったのは目の前の数字にとらわれ過ぎたということです。

 

新歓を「新歓期」という短期的な部分だけで考えていたため、「新歓期により多くの新入生に入会してもらうこと」が僕たちの(特に僕の)ゴールになってしまっていました。

 

元々は、「練習や試合で人が少ないために活動の幅が狭まっていること」が問題であったにも関わらず、いつしかその課題を解決するための新歓ではなくなってしまいました。

 

「このサークルがどのような姿になれば理想の姿であると言えるのか」

「その姿を維持していくためにはどういうことが必要なのか」

 

こういった長期的な視点が完全に欠如していたため、短絡的にひたすら所属人数という指標を追うはめになったのです。

 

挫折から学んだこと

 

2回生の前半でこうした挫折を体験できたことは、今では非常に良かったなと思っています。

 

この経験があったからこそ、それ以後は「これってそもそもなんのためにやってるんだっけ?」ということや、「理想の姿に近づくためにはどういう条件が揃っていればいいかな?」ということを考える癖が付きました。

 

これは、今のPRチームでの業務に深く結びついています。

 

皮肉にも、今PRチーム全体として追っている指標の一つが「インターン生の応募者数」です。

確かに、会社からこの指標を追って欲しいと言われてそのために様々な戦略を練って活動していますが、「そもそもなんでインターン生の応募者数を増やしたいんだっけ?」ということや「このインターンがどんな場であるのが理想なんだっけ?そのために、どんな形でPRしていけばいんだっけ?」ということは、常に心がけるようにしています。

 

最後になりましたが、これを読んでくださっているみなさんに伝えたいことは、今やっていることや目標としているものが「そもそもなんのためにやっていることなのか」、「どうなれば理想の状態なのか」、「そのためにはどういうアプローチをすればいいのか」ということを常に考える癖をつけて欲しいなと思います。

 

ただし、「遊び」に関しては、深く考えず心の向くままに何も考えず思い切り楽しんだらいいと思います!!笑

 

ここまで読んでくださりありがとうございました!

 


この記事を書いた人

京都大学インターン

山田健斗