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HOME > BLOG > 【未来を思考する】死生観を見直すときがきた

死生観

日本は長寿大国だ。

WHO加盟国の中で世界一の長寿国となり、日本人女性の平均寿命は世界最長で87歳、日本人男性の平均寿命は世界第8位で80歳を超えた。

メディアをみれば、長寿であることが素晴らしいと報道され、

世界一長寿になった方は必ず紹介されている。

私もそんなメディアを観て育ち、長寿は素晴らしいものだと疑わなかった。

しかし、長寿に対して疑問を持つ出来事があった。

それは、晩年の祖母だ。

小さいころから私を可愛がり愛情を最大限に注いでくれた祖母。

私はそんな祖母が大好きだった。

畑仕事もする、タバコ屋の店番もする元気な祖母だった。

ただ、私が高校生に上がる頃には様子が変わってきた。

長年酷使した膝を悪くしてしまい、

正常歩行ができなくなってしまった。

それからは家族の生活スタイルが一変した。

祖母が病院に行く頻度が増え、

母親は介護のために大好きだった仕事を辞めた。

また、家中にバリアフリーを施し、

家族で出かけることや旅行する回数も減った。

私はそれは仕方のないことだと感じていたし、

家族で支えあっていくべきことなので、

全く苦にならなかった。

私は祖母が出かける時、

痛い足をかばいながら歩く祖母の手を取り、一緒のペースで歩いた。

一歩一歩。

本当にゆっくりだった。

私は介護をしている感覚はなく、祖母の役に立っていること気がして嬉しかった。

少しでも恩を返せたのではないかと思って。

しかし、ある日祖母の独り言聞いた。

「後は死ぬだけなんやけどなぁ。。。うまいこといかへんなぁ。。。」

誰もいない真っ暗な居間の隅で、思うように動かなくなった膝を抱えながら呟いていた。

何度も何度も呟いていた。

とても苦しそうだった。

家族で上手くいっていると思っていた介護生活だったが、

そうではなかった。

祖母は家族に負担をかけていることが嫌だったようだ。

介護を行っている母親も辛そうだった。

話をきくと祖母もプライドがあり色々なことを拒否してしまう。

そういった中で喧嘩も多くなっていた。

私が大学生になって祖母は亡くなった。

それから私は長寿は本当にいいことなのかと疑問を持つようになった。

▼北欧諸国の死生観

とにかく長生きすれば素晴らしいことなのか。

本人が死を望んでいる場合はそれを叶えてもいいのではないか。

なぜ本人が死を望んでいるのに、その意志を叶えることができないのか。

北欧諸国では、自分の口で食事をできなくなった高齢者は、無理な食事介助を行わず、自然な形で看取ることが一般的だ。

それが人間らしい死の迎え方だと考えられていて、医療技術をもって延々と生きながらえさせることは、むしろ虐待だと見なされている。

現在の日本では、一般的には死ぬ間際まで延命措置が行われる。たとえベッドの上でチューブだらけになって、身動きが取れなくなっても。それは「長生き=善」という考えだからだ。
しかし、このような長期間の延命治療は本人、家族、社会にとってムダな負担を強いるだけではないだろうか。

▼特に社会にとっては深刻

病院はどこも老人だらけだ。

その医療費はどこから出ているのだろうか。

日本の場合、高齢者医療制度というものがあり、

現役世代は3割負担に対して、70歳以上は1割負担。

そのほとんどは保険料で医療費が賄われてしまう。

少子高齢化が進む日本において

この仕組みは無理がある。

支える現役世代の人口が少なくなり、支えてもらう高齢者の人口が増える。

誰が考えても破綻することが分かるはずだ。

▼寿命より健康寿命

寿命とは別に健康寿命というものがある。

健康寿命

日常的に介護を必要としないで、自立した生活ができる生存期間のこと。

平均寿命から介護(自立した生活ができない)を引いた数が健康寿命になる。

日本人の健康寿命は男性で72.3歳、女性で77.7歳、全体で75.0歳。

つまりこの健康寿命を過ぎてしまえば、普段の生活が自立できないため辛いものとなる。

であるなら、この健康寿命を超えた場合は安楽死・尊厳死が選択できてもいいのではないか。

▼老人が生きるということ

生産性のない老人が生きているということは

周りで誰かが支えているということだ。

言うまでもなく、それは次世代を担う人達が支えてる。

医療費が増えれば増えるほど次世代に回すものがなくなるということだ。

▼結婚できない理由、子供を産まない理由、それお金がないから

結婚に障害となるもの「結婚資金」が増加

結婚意思のある未婚者に、一年以内に結婚するとしたら何か障害となることがあるかをたずねたところ、男女とも「結婚資金」を挙げた人が最も多く(男性43.5%、女性41.5%)、今回これまでで最も高い割合となった。女性では「親の承諾」「親との同居や扶養」を結婚の障害と考える人が減っている。

 結婚しない理由

参照:国立社会保障・人口問題研究所

 

予定子ども数が理想子ども数を下回る理由、「お金がかかりすぎる」が最多予定子ども数が理想子ども数を下回る理由として最も多いのは「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」であった。とりわけ 30 歳未満での若い世代ではこうした経済的理由を選択する割合が高い。一方、30 歳代以上では、「欲しいけれどもできないから」などの年齢・身体的理由の選択率が高い。また、30 歳代では「これ以上、育児の心理的・肉体的負担に耐えられないから」という回答が他の年齢層に比べて多かった。 

子供を産まない理由

参照:国立社会保障・人口問題研究所

 

調べてみたが、この数字は想像以上だった。

つまりはお金がないから子供が産めないのだ。

 

▼生産しないで生きているということ

それは誰かが支えているから生きていれる。

支える人が増え続けていれば問題ないのだが、支える人べき現役世代は減少しているのだ。

そして、現役世代への負担が日に日に増していき、

結果として子供が作れなくなってしまっている。

もっと端的に言ってしまうと

「長生きすれば、その分子供が減る」

ということだ。

命は何よりも大事。

だから、とにかく生かせという人もいるが

新しい命のことは考えないのだろうか。

列車に乗っていて、左に行けば老人が線路にいる。

だから右に行けというが、遠くを見てほしい。

右の線路には子供がいるのだ。

あなたはどちらを選択するのか?

延命治療をするということは右に向かうということだ。

▼少子高齢化に対する対策

大きく分けて2つ存在している。

1.技術発展

介護ロボットなど、労働力をロボットが担う。

2.移民

移民を受け入れ、労働力を移民が担う。

これらに加えて3つめを考えていきたい。

3.死生観

死生観を変え、高齢者を減らし、子育て支援を充実させる

▼安楽死・尊厳死を認めるメリット

安楽死・尊厳死に関しては様々な問題があるようだ。

ただ少子高齢化が急速に進む日本においてはもうメリットの方が大きいのではないか。

本人、家族、社会、どの視点からもメリットの方が大きいように思える。

▼赤木しげるの死生観

大好きな福本伸行先生の作品に「天」という漫画がある。

私はこの漫画にも大きく影響を受けた。

歳をとりアルツハイマーになってしまった天才・赤木しげる、

最後は自ら死を選択するが、

その直前に仲間たちに諭す死生観にとても共感した。

赤木しげるの死生観

http://iitokoronet.com/2015/10/03/post-1726/

▼人は自由に生き、自由に死んでいきたい。

死んではいけない、という考えに縛られなくていい。いらないって決断があってもいい。

だって人間だもの。

よしを

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この記事を書いた人
芹生 義雄
芹生 義雄

常務取締役/CGM

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