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すべてを投資の視点で考えれば、やるべきことはシンプルになる。


 

投資とは

投資と言われれば、みなさんはどんなイメージを持つでしょうか。

多くの方はおそらく株や債権のように、お金の投資を考えるのではないかと思います。もちろん、お金の投資が最もスタンダードではあります。

明確に定量化されていて、結果がわかりやすいのがお金の投資の特徴です。

しかし、投資という概念は「お金を増やす」という現象だけに当てはまるものではないと思うのです。

そこでいきなりですが、私の好きな漫画の話をさせてください。

 

鋼の錬金術師という漫画を知っていますか?
私はこの漫画が大好きです。人間の本質を深く掴んで、それをうまく表現されていると思います。

 

鋼の錬金術師の世界では、モノを錬成して生み出すときに、絶対に守らなければいけない条件があります。

それは、「等価交換」であるということです。

錬成は何かを0から生み出しているのではなく、「モノが持っている要素を組み替えている」に過ぎません。本質的には同じものを、目的に応じてカタチを変化させているに過ぎないのです。

これは漫画だからそうなのだ、という話ではなく、「人生において、自分の持っているものは、本質的に同じ価値を持つものとしか交換できない」という当たり前のことを形容しているように思えます。

この条件を破った場合、等価へと帳尻を合わせるために、「持っていかれ」ます。罪を償う必要が出てくるわけですね。最終的に等価交換へと帰着します。

 

さて、なぜハガレンの話をいきなりしたかと言うと、「等価交換」という原理が投資の話をする際に役立つからです。

投資は何かを「増やす」行為なのに、「等価交換」の原理が出てきます。

 

なぜか。

 

これは、時間軸を整理すればわかります。

等価交換は厳密に言えば、「“いま”という時間軸において」等価交換なのです。

 

つまり投資とは、

「“いま”等価であるモノを、特定の未来においてより価値が高くなるモノに交換する行為」

なのです。

現在形においては、「等価交換」の原理を守っています。ここではこれを、「投資」の定義とします。

 

さて、投資を再定義したところで、考えていきたいことがあります。

それは、時間の投資についてです。

時間の投資を、学生に絞って話をしていきたいと思います。

 

学生に降りかかる社会問題

学生に絞ったのは、いまの資本主義で最も理不尽な扱いを受けているのが学生だと思うからです。

学生ですから、当然バイトをする経験があると思います。

そのとき、時給はどうでしたか?最低賃金付近ではありませんでしたか?

あまり学生が高給を取るようなことは多くないですよね。

これはそもそもなぜなのでしょうか?

 

冷静に整理しましょう。

時給とは、「誰に対して」支払われているのでしょうか?働いている人に対してでしょうか?

実は、違います。

 

時給とは、「平均」に対して出ているのです。

何もしてない応募の段階で時給って決まってますよね?

これは「平均的にこのぐらいの価値だから」お金を支払っているのであって、「個人の働きに対して」支払うという構図ではありません。初任給も同じ論理ですね。

 

さらに突き詰めると、これは社会が「学生の価値はこのぐらい」と判断して、それが制度化しているということです。そして、ここで学生が等価で交換しているのは「時間」です。時間を、社会が等価とみなす基準の「お金」と交換している状況なのです。社会が学生の時間と等価だとみなしている価値基準が、最低ラインで推移していることは喜ばしいことではありませんね。

 

しかし、問題はもっと奥深くに潜んでいます。ここはまだ表層。

 

学生の「時間」は、経済的に最低ラインだと見なされています。

この理由は何なのでしょうか?

入社1年目の人と学生が根本的に違うなんて思えません。入社して1年で働いて価値を生めるなら、時間をかければ学生でもできると思うのです。

でも、世間的にはそう思われていません。

 

この根っこの問題は、「社会的信用」に潜んでいます。

社会的信用とは、社会的に見たときに「この人には将来的にこれぐらいの経済的価値が見込めるぞ」という、いわゆる期待値です。

誰かが期待して、「この人の時間は、いま等価交換しとけばもっと高くなるぞ!」と思ってお金をくれるわけですね。ここでの「誰か」が問題なのです。

 

社会的信用を与えてくれる「誰か」とは、「企業」なのです。

企業が評価主体となって社会的信用を与え、その人の時間価値は高まっていきます。そして評価は、企業に徐々に貯まっていきます。企業の看板という言い方もしますね。

ここでようやく、真の問題が姿をあらわしました。

 

企業に所属しない学生には、そもそも評価主体が存在しないのです。

企業は評価を貯める場所でもあるため、学生にはいつまで経っても社会的信用が貯まりません。この場合学生の時間価値は、経済価値換算では最低ラインにしかならないので、なぜか最低賃金基準で働くことになります。

円安、円高とかありますよね。この用語を借りれば、「対¥で、学生は時間安」なのです。投資として見たとき、この状況で「時間」を「¥」にトレードするのは明らかに不利なトレード。投資としては失敗です。

 

学生の時間投資

では、いま持つ時間を等価交換するとすれば、何に交換するのがベストでしょうか。

 

さっきの話に戻れば、社会的信用が貯まれば、経済的価値が上がります。いまは経済的価値に替えられないなら、答えは1つ。

 

「社会的信用」です。

時間は、いまの段階では「信用」にトレードするべきです。最低水準で安売りせず、あなたの時間が高い値段で取引できるようになるまで、「信用」に交換して持ち続けるべきです。信用に紐づくものは評価なので、行動ベースでは「時間をかけて評価を取りにいく」ということになります。

この概念は「評価経済」という言葉で、最近注目を浴びていますね。例えばタイムバンク、VALUやレターポッドは評価経済軸の動きです。

ただ、評価は見えないものであるがゆえに、まだはっきりとした基準が定まっていないのが現状です。評価、及び信用の定量化。ここがまだ根強く問題になっている部分です。

 

評価が見える化されて、時間をかければ評価、そして社会的信用を獲得できる場所をつくりだすことができれば、学生がやるべきことをもっとシンプルにできるはず。

こういった背景から、GOuniteでは学生や若い人材に特化した評価経済を構築していこうと考えています。

 

学生が自由に動き回る社会へ

GOuniteでは学生は「企業留学」のようなカタチで、企業へ自由に8日間の体験をしに行くことができます。

社会での経験を得ながら、学生は企業から評価を受けることができ、その評価が定量化される、という仕組みをいま進めています。

GOuniteに参画いただいた企業に学生に対する評価主体となってもらい、GOuniteがその評価を貯める場所となり、学生の社会的信用を証明する

この仕組みが広がったとき、学生が最低層になってしまう既存の仕組みを覆して、学生をちゃんと信用し、学生が自由に飛び回れる社会をつくることができると思っています。

 

あなたの時間は、あなたが思っているよりも、もっと価値のあるものです。安売りするのはもうやめましょう。

 

GOuniteについて、もっと知りたいという方はこちらから。

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