2018.6.28

ココ、未来電子の社風をレポしますー民法を切り口にー

京都大学 インターン

薮崎雄介


 

 

 

暑い日が続きますね。いかがお過ごしでしょうか。

未来電子に来てはや5ヶ月目が経とうとしています。薮崎と申します。再び、この場で記事を執筆させていただく機会を頂戴しました。

 

そこで、今回は、この未来電子という企業の社風をお伝えしようと思います。そして、ただ社風を紹介するだけではつまらないので、僕がストイックに勉強してきた民法を入り口に解説します。

 

「え?なんの関係が?」モヤモヤしている方、いい感じです。お願いします、読み進めてください。読み終わるころには、少しホクホクすること請け合いです。

 

「法律?つまらなそう…」最大限努力しますんで!読んで欲しいです!

 

「ほう…?」法学部のみなさん、お手柔らかに……

 

「先々月の講座でやってたよね。」その通りでございます。すいません…理由は2つあります。1つは、単純に新しいのが思いつかなかったから。もう1つは、ちゃんと作ったし、もっと多くの人に見てもらってもいいかなと思ったからです。

 

素直が取り柄!

 

はじめます!

 

早速ですが、問題です!

 

2つのケースを事例とさせていただきます。

 

Q1:ある男が、家族を残して亡くなりました。相続が問題となります。そして、民法は、このような場合は、奥さんと子供が半分ずつ相続すると定めています。しかし、男の残した遺言には愛人に全てを相続させるとの文言が…

 

こんなケース(修羅場?)では、民法と遺言、どちらが優先すると思いますか?

 

***

 

A1:優先するのは遺言の内容です。(民法902条)すなわち、愛人が総取りすることになります。

補足:

「え?家族がかわいそうすぎやしませんか?」安心してください、遺留分という制度があるため、家族も最低限、相続できます。

 

もう1つ紹介します。

 

 

Q2:AはBに土地を売却しました。その後になって、Aは「もっと高く買う」と意気込むCにも、同じ土地を売りました。そして、Cが先に登記を備えました。このとき、土地はBとCのどっちが手にする?

 

参考:登記…ものに対する権利を社会に公示する制度です。土地に対する権利者を明らかにすることで、取引の安全を守るために整備されています。

 

***

 

A2:Cのものになります。このような場合は、先に登記を備えた方が、所有権を取得すると定められています。(同法177条)

 

補足:

「え?先に買ったのはBなのに!ひどくない?」安心してください、BはAに債務不履行責任を追及することができます。

 

 

なんでそんな話を?

 

わざわざこの話をしたのには訳があります。それは、この2つの結論(遺言優先/後から横取りのCが勝った)には、民法が依拠している価値観が明瞭に現れているためです。

 

それは、私的自治の原則です。私たち、私人の間において生じた問題は、個人の自主的決定が尊重されるべきであり、国家は干渉するべきではない、という原則です。すなわち、民法は、自立していて、自己責任的な個人がのびのびと生きることのできる社会を作りたいと考えているのです。

この原則からみると、Q1は、個人の意思表示である遺言が優先して当たり前、Q2は自己責任であることを理解し、自己の権利を守るために勤勉であったCが優先して当たり前というように、腑に落ちてくるのではないでしょうか。

 

 

では、肝心の未来電子の社風は… ?

 

ここまで見てきたように、民法は個人の意思表示を最大限に尊重し、自分の願望成就に勤勉で、かつ主張できる人間、自己責任的な個人を保護する法律だといえます。

 

そして、この理念はまさに、未来電子の社風なんです。

未来電子では、「あのポジションが欲しい」と願望をもっているだけではダメで、主張しなければ、そのポジションにはつけません。また、主張するだけではダメで、勤勉に働いて、信頼を得ることが必要です。そして、人のせいにして考えるより、自分の問題にまでひきつけて考える人の方が多い気がします。

民法の想定するような、自立していて、自己責任的な個人を尊重する雰囲気が未来電子にはあります。

 

まとめ

 

今回は、民法を通じて未来電子の気風・社風をご紹介しました。こじつけかな…

 

真面目に働いて、信頼された上で、主張して、新しいポジションを獲る。こうした流れが未来電子では一般的です。

そして、この流れは結構楽しいです。

僕もこの流れに乗って、来月から新たな業務をさせていただくことになりました。まさにココです!頑張ります!

 

あと、120年ぶりに民法(債権部分)が改正されたばかりです。成人年齢の引き下げもありましたし、民法は最近ホットです。たとえ、どんなに自立していてハングリーな個人であっても、法律に関しては、知らなければチャンスをみすみす逃してしまいます。少しでも関心を持った方は、調べてみてください!今回のように意図まで考えると、最高に面白いです!

 

また!


この記事を書いた人

京都大学インターン

薮崎雄介