2018.5.18

自分について語れないあなたへ3つのヒント

大阪大学 インターン

宮川香菜恵


 

「好きな映画って何?」

「学校でどんな勉強してるん?」

「旅行どうやった?」

「インターンで何してたん?」

 

みなさんはこんな質問に答えられますか?

あたりまえのように答えられる方がほとんどかもしれませんが、答えられない方も一定数存在すると予想します。

 

私は冒頭のような、「自分」に関する質問に答えるのがとても苦手です。

 

例えば、「大学の入試にTOEICとか使えるようになるって改革どう思う?」といった質問であったら、「あの改革の目的は〇〇で、現状が〇〇で、こういうデータがあるからこう言えるんじゃない?」と答えられるかもしれません。

 

しかし、自分の言葉で自分のことを語るには、目的も 現状も 根拠も すべて自分の中から出してこなければなりません。

 

未来電子の社員さんと話す機会がある度に、自分のことをゆっくりと落ち着いて話されているのみて、「なんで?」「どうやって?」と思い続けていました。

 

私は今月末でインターンを終了します。

そこで、今までずっとわからなかった「自分について語れるようになる方法」について改めて考えてみました。振り返ってみると、インターンを通していくつものヒントを得ていたようです。

 

今回は、自分について語れないあなた(≒わたし)へ向けて、

約半年間 私がインターン生や社員さんと関わる中で集めた

「自分を語れるようになるための3つのヒント」についてお話しします。

 

ヒント1:感情をごまかさない

 

自分の感情を把握することを、あたりまえにできる人と苦手な人がいます。

 

自分を語れない人は「好き!」「興味がある!」という気持ちを感じにくくなってるのではないでしょうか。

 

自分を語れるようになるための第一歩は、「自分の感情をごまかさずに素直でいること」です。

 

この簡単なようで難しいことの大切さを、強く感じさせてくれるインターン生がいます。

私からみた彼女は、いつだって自分に素直です。

彼女自身が喜んでるとき、腹が立っているとき、悲しいとき、ちゃんと自分の感情に気づいているように見えます。

 

自分の感情に素直であることは、他人の感情を無視して自分の感情を優先しているという意味ではありません。自分の感情の責任を、他人のせいにしない強さのように感じます。

素直な彼女は人間としても魅力的です。

 

そんな彼女とは違い、つい自分の感情を言語化しないうちにうやむやにしてしまうあなた(わたし)はどうしたらよいのでしょうか。

 

そのヒントもまた、未来電子の社員の方との関わりの中から見つけました。

 

自分の感情に素直になる方法の一つは、「自分の正当化をなくす」ことです。

 

なにか他人に迷惑をかけたとき、という例を挙げてお話しします。

迷惑をかけたことを謝りに行く前の頭の中では、

「本当に申し訳ない。悪印象を持たれたり、テキトウな扱いをされたりするかもしれないな。」と、申し訳なく感じる気持ちと、相手の反応に対する怯えがありませんか?

 

もし、謝ったときに相手が「ほんとに迷惑。勝手にしろ。」と、自分にとってショックな反応を返してきたとします。

 

そのとき、あなた(わたし)の心の中はどうなるでしょうか。

「そもそも、相手がいつもあんな態度だから、私も頑張る気が起きなくて、今回迷惑をかけることにつながったんだ。」

という反応が無意識にでも出てきませんか?

 

自分が相手に迷惑をかけたという事実は変わらないのに、自分を正当化することに必死になってしまうのです。

 

自分を正当化することに必死になると、見るべき本当の感情や原因が見えなくなってしまいます。

自分を正当化するために作った「恵まれない環境で頑張る自分」のようなイメージの中でしか考えられなくなっているのでしょう。

 

さて、上記の例は実際にあった出来事ではありません。実際に私が迷惑をかけた方に謝りに行ったときには、明るく対応していただき「なんで私にここまでしてくれるん?」と申し訳なくなったほどです。

 

しかし、謝りに行く前の頭の中では、相手の冷たい反応のイメージがどんどん膨らみ、勝手に自分の正当化が始まっていました。

明るく対応していただいた後に、自分が無意識の内に自分を正当化しようとしていたこと、それが何の意味もないことに、改めて気づきました。

 

いつも自分の感情が見えなくなってしまう人は、上記の例のような場合以外でも、悪い状況ばかり想像して、それで傷つかないための正当化をしてしまってる人が多いように感じます。

 

  わかりはしない他人の心情を想像して、勝手に自分を正当化しない。

 

この1つにこだわるだけでも、自分の感情の動きが少し見えやすくなりました。

自分のやってみたいと感じたこと、好きだと感じたことに気づけたら、自分を語れるようになるまでの道の第一歩を踏み出せた、と言えるのではないでしょうか。

ヒント2:行動に移すことに慣れる

 

自分の「~したい」、「~した方が良い」という感情を捕まえたら、それを行動に移すことが大切です。

自分を語れない人の多くは、他人の目を気にしてせっかく捕まえた感情を捨ててしまうことがあるのではないでしょうか。授業中に疑問が生まれたのに、手を挙げて質問できないようなケースです。

 

行動に移せなければ、何も生み出さなければ、自分だけの経験というものを手に入れるチャンスがなくなります。

自分が特別だと自分ですら思えなければ、語れるようにはならないんですね。

 

未来電子には行動力がある方がたくさんいます。

その中でも、あるインターン生からは、特に多くのことを学ばせてもらいました。

彼はいろんな問題やアイデアを発見していました。そして捕まえた感情をどんどん行動に移しています。彼が行動に移して何かを変えると、それが小さな変化でも業務がぐっと楽になったり、大きな効果が感じられたりしました。

 

では、彼のような行動力をつけるにはどうしたらよいでしょうか。

行動力がある人というのは、自信を持つのがうまく、周りからも信頼されていて、協力を得られるから、行動できるように見えます。

 

しかし、行動的な彼を見ていると、彼が何回も行動に移すことで次第に大きな信頼が集まってきて、協力してくれる人が集まるようでした。

 

つまり、自信をつけようとすること、信頼を集めようとすることで行動力がつけていくのではなく、行動してみた結果、自信と信頼が増えていくということです。

これはあたりまえのことですが、行動を起こさない理由として「自信がない」「信頼がない」といういいわけを使わないためにも、再度確認しておくことが大切です。

 

行動力をつけるためには、最初はハードルが高くても、「行動に移すことに慣れる」という方法しかないということですね。

 

自分を語れるようになるためには、自分だけの行動の結果を手に入れなければなりません。

行動に移すことが苦手な人は、行動を起こしやすい環境に身を置き、何度も思いを行動に移してハードルを下げていくことで、行動力を身に着けられるんか、と彼を見て実感しました。

 

 

ヒント3:こつこつ積み重ねる

 

「体験」と「経験」は異なると言われます。

体験は、あるものを見たり、聞いたり、触れたりする出来事を指し、

経験は、体験したものを自分の中の知見や感情と結びつけることを意味する

という一つの解釈の仕方があります。

 

ただ行動に移すだけで終了しては、「私はこのような”体験”をしました」としか語れるようになりません。

自分の言葉で自分を語れるようになるには、行動に移したこと継続し、経験として語れるほどのものにすることが重要であることがわかります。

 

つまり、こつこつ継続して積み重ねて、体験を経験として自分のものにすることが必要です。

 

・・・なんてわかったように話していますが、私はこつこつ続けることが苦手です。

続けることができないせいで、がっかりさせたことも迷惑をかけたこともあります。

 

しかし、こつこつ積み重ねることの重要性は実感しています。

6か月間マーケティングチームとして、毎月25万文字ほどの文章を読んでいた結果、今まで本を2冊読んでいた時間で3冊読めるようになり、その理解度も格段に上がりました。

また、つい先日大学の教授にライティングを提出したところ「なんでそんなにライティングうまくなったの?」と呼ばれて聞かれるという出来事もありました。

 

編集部の業務はやるべきこととして続けていたことですが、ひとつの経験と呼べるほど得るものがあったことがわかりました。

 

業務としてではなく、モチベーションを自分で保ちながらこつこつ続けることは難しいことです。

そのモチベーションを保つためにはどうしたらよいのか考えたとき、未来電子の社員の方の言葉を思い出しました。

「自分のスキルを上げたい!って気持ちよりも、組織の利益に貢献する方が成長できるんちゃう」というずっと頭の片隅には残っていたけれど、消化しきれていなかった言葉です。

 

私の解釈になりますが、モチベーションのよりどころが自己成長だけだと、「こつこつ積み重ねる」ということが続かないということではないでしょうか。

誰かのため、組織のため、みんなのため、という大きなモチベーションのよりどころがあることで、「こつこつ積み重ねる」といった地味だけれど必要な行動が続けられるように思います。

 

つまり、体験を経験にするための継続的な行動は、「周りの人のため」を含んだ大きなモチベーションのよりどころを持つことが効果的だということです。

 

こつこつ継続して積み重ねることで、自分の感情がようやく「自分の経験・考え」として完成します。

そんな自分の経験や考えがあれば、自分のことを語れるようになるために必要なのは場数と度胸だけです。

 

まとめ

 

この「自分の学びを語る文章を書く」という、私にとっての超難題タスクもここで終了です。

自分のことを語れないあなた(わたし)が、自分の言葉で語れるようになれるような希望が見えたら良いなという気持ちを込めてこの記事を書きました。

 

自分のことを自分の言葉で語れるようになるには、

①感情をごまかさず、②行動に移し、③こつこつと積み重ねる ことが大切。

まとめると、あたりまえのことしか言っていないことがわかります。

 

しかし、あたりまえのこととしてわかっていても、自分の感覚を伴って気づかなければ、知らないことと同じです。

私は未来電子で出会った人との関わりの中で、気づくヒントをもらい、少しは気づくことができました。

 

冒頭の質問に堂々と答えられないというあなた(≒わたし)は、周りの人からたくさんのヒントを集めてみるとまだまだ解決方法は見つかります。

 

私と異なる悩みを持つ方たちも、関わる人の良いところを見るとたくさんヒントが集められるはずです。未来電子内にはさまざまな個性の人がいるので、さまざまなヒントが集まります。

 

未来電子内での関わった社員さん、インターン生の方たちにとても感謝しています。

 

ありがとうございました。

 

このあとにオススメの記事

まずやってみて、それから考えるのもありなのかもしれない

マーケティングインターン業務紹介

 

 


この記事を書いた人

大阪大学インターン

宮川香菜恵