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HOME > BLOG > ナレッジマネジメントの本質について多角的に考察してみた

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事実上の共有は成立しないことを理解する

今日はナレッジマネジメントの本質に切り込みます。いろいろキャッチアップしていく過程で自分の中には情報が溜まっていきますが、企業としてはそれを社内全体で共有していきたいと思うのは当たり前の流れ。

「じゃあナレッジマネジメントすっか!」と気軽に考え始めてはみたものの、実はナレッジマネジメントってめちゃくちゃ奥が深いものだったのです。
 
 
奥が深いものは突き詰めて考えるタイプなので、思考実験を繰り返した結果ようやく本質にまで到達しました。今日はそれをエントリーとしてまとめてみました。
 
内容的には以前僕が書いた「実務経験と頭の回転とスタートアップCEO」の内容が近いものですで、今日の内容の理解をさらに加速させるためにまだ読んでない人は先に読んでみてください。

単なるナレッジをマネジメントするだけならしない方がマシ

他人の知識を社内で共有して仕事を効率化することを「ナレッジマネジメント」と言います。ここまではもう一般化されてるのでご存じの方も多いと思います。

しかし、そこで共有されているほとんどの知識が全く無駄なものです。いやほんと全く。

もう少し要素分解するとナレッジマネジメントの本質は、
 
 

  • 1.知識共有による仕事の効率化
  • 2.個の成長

 
 
です。単に知識を共有するだけではこのどちらも達成できないんですよね。

なぜ単なる知識の共有で達成できないのか、代わりに何が必要なのかについては、それもまた前に書いてますので読んでみてください。「知識なんてもう不要!これから注目すべきは「経験知」の学び方」です。
 
 
今日書きたいのは、知識の共有を達成する前のもっと根本的な話です。

仕事ができない人とナレッジマネジメントの相関性

仕事ができない人とナレッジマネジメントには実は深い相関があるのです。ですのでまずは、仕事ができない人を考えることからナレッジマネジメントの本質に迫りましょう。

まずはじめに断言しておきますが、僕のフィルターを通して「仕事ができない人」の定義は、
 
 
すぐに人に答えを求める人です。自分で考えようとしない人。
 
 
なぜか?このあたりは一気にブレークダウンしていきますね。
 
 
すぐに答えだけを欲しがる人が、仕事ができないと言い切れる理由は「直感力」が弱いからであると言えます。
 
 
「仕事」とは答えのない課題に答えを見つけることで、決まった内容を右から左に移すことは「作業」です。

作業をするのに必要なのは直感ではなく暗記です。いまあなたがしている仕事は暗記するだけでできることですか?できないですよね!

暗記だけではできないこと、つまり何かを生み出さなければいけないことをしています。何かを生み出すためには誰も到達したことのない新たな一手を踏み出さなければならない。
 
 
それは決断ということですね。
 
 
大なり小なりはあれど本当の意味での仕事とは決断することです。ではあなたは決断をしなければならないタイミングに何を考えて決断していますか?
 
 
その決断における判断の根拠を考えてみてください
 
 
それって全部あとづけじゃないですか?
 
 
いや違うね、俺はいつも論理的に考えてんだ!
 
 
でも論理で未来が見えますか?
 
 
論理は過去の情報の整理であって未来を構成するものではない。過去と未来の境界線を一歩踏み出す時には必ず「直感」で判断しているのです。
 
 
つまり「仕事」とは最終的な局面では「直感」ですよね。
 
 
そして直感とは言葉で表せないものです。論理とはあとづけに以上の何者でもない。だから直感力が弱い人は判断をよくミスる。言い換えれば仕事ができないと言い切れます。
 
 
ではそもそも直感って何で構成されているんだろう?
 
 
ここが重要ですよね。
 
 
実は直感力を構成しているものは、その人の過去の失敗などの様々な「経験知」です。

経験知は物事を判断するためのパターンをブロック単位で表したものです。人は物事を判断する時に然るべきタイミングで最もマッチする1ブロックの経験やブロックを組み合わせたりしながら判断材料にしています。
 
 
これらすべて「無意識下」で行われているのです
 
 
そう考えると「直感」は言葉にできないということにもうなづけます。
 
 
直感力の精度の高さは判断するための判断材料の多さと組み合わせレパートリーの多さとも言い換えることができ、さらにパターンにマッチさせる速度が速い人は属に「頭の回転が速い人」とされています。
 
 
ちょっとここで余談ですが、ここまでの流れをみてなんかに似てるなと思ったあなたは鋭い!
 
 
これってビッグデータですよね
 
 
ビッグデータって単なるデカいデータをビッグデータと思ってる人が多いのですが、実際はビッグデータの定義には「3V」という概念があります。

 

  • 1.Volume(量の多さ)
  • 2.Variety(多様な組み合わせ)
  • 3.Velocity(更新頻度の高さ)

 
 
それぞれの単語の意味は意訳ですが、ズレてはいないと思います。

ビッグデータって人間が「直感」で行っていることを機械にさせようとしているんですよ。

失敗を認識させて機械学習で精度を高めていく。まさに直感の機械化。

いやーすごい。話を本流に戻します。
 
 
 
つまりですね、仕事ができずさらに直感力が弱いとされる「人にすぐに答えを求める人間」には、圧倒的にパターンが足りていないということですね。

そしてここで1つの疑問が湧き上がります?
 
 
人から聞いた答えが知識となりパターンになるのではないか?
 
 
答えはシンプル!
 
 
なりません!!
 
 
なぜならないのか?書きます。
 

直感力を構成するパターンの増やし方

人から聞いた単なる答えは、人間の神経構造には根付きにくい仕組みになっています。ここでいう根付くとは直感で判断する時のパターンに使えるように「無意識」の領域に刻むこと。
 
 
X→Y
 
 
このように流れが明らかになっていることは脳に長期的に根付きにくいんですよね。
 
 
記憶術とか聞いたことありませんか?
 
 
あれって莫大なメモリを有する無意識領域のメモリを利用するというもので、例えば電話番号を覚えるために自分の部屋の中にあるものに紐づけて覚えたりします。

090-09・・・

自分の部屋のプリンターから0と書かれた紙が出てきてる・・・
その横のパソコンの画面には9と表示されてる・・・

みたいに。

過去の経験と結びつけることで無意識領域に紐付けています
 
 
もう少しアカデミックに経験知を得る方法を説明すると、人が経験知を得る時には脳の中に経験を格納しておく「レセプター(受容体)」が必要なのに、それが形成されないままに記憶しようとするから根付かないのです。
 
 
要は、すぐに答えを求める人には直感で使えるパターンが少ない。なぜならレセプターが圧倒的に足りていないからと言えます。

レセプターという穴があいていないとせっかく得た知識であっても、何にも引っ掛からずに素通りしてしまうのです。

似たところで花粉症もそうみたいですね。レセプターがないと花粉が刺さらないから花粉症にならない。
 
 
 
ではレセプターってどうやって作られるの?
 
 
レセプターは人から答えを聞いても形成されることはなく、何かを失敗した時か強い好奇心が出た時に初めて形成されます
 
 
吸収しなければいけない状況か、吸収したいと強く望んだ時ですね。
 
 
つまり、人から聞いた失敗でも疑似体験してみたり、強く興味を持つことができればレセプターが出来上がるのです。

企業の新入社員研修では表(おもて)のテーマはそんなに重要ではなく、裏のテーマとして失敗やもどかしさを暗に体験させるプログラムを組んでいることが多いみたいですね。それもまたレセプター形成に貢献しているんでしょう。
 
 
レセプターが出来上がれば準備万端!その失敗を踏まえた上で実行してみる!

レセプターはそれを埋める「経験」が得られて初めてそれが「経験知」となります。さらにその経験があってその上にオリジナリティのあるものが成立するのです。

いきなりオリジナリティのあるものが作りたいなんておこがましいにも程がある。
 
 
これを日本語で言うと「守破離」という言葉が最もマッチします
 
 
こんな言葉がもうすでにあるなんて、昔からナレッジマネジメントについて考えて習慣化させた人がいたんですねー。なんてことを感心しつつ、僕は僕なりにここでナレッジマネジメントの本質に気づきました。
 
 
それは「失敗の共有」です。
 
 
いままでとは真逆ですね。「成功」の共有ではなく「失敗」の共有です。さっきの余談のビッグデータの話からもこちらが求められるのは明らかですよね。失敗パターンのマッチ。

失敗を共有しても答えを教えたことにはならないので、常に仕事に取り掛かる時は「一寸先は闇」です。答えを共有して仕事を効率化することではなく、同じ失敗を未然に防ぐことで仕事の効率化を実現することで本当の経験を身につけさせる。
 
 
知識共有による仕事の効率化
 
 
そして常に直感で仕事を行える環境にあることで最新の失敗を体験することができ、レセプター形成とそれを埋める経験の獲得を同時に行うことで成長にもつながる。
 
 
個の成長
 
 
これがナレッジマネジメントの本質ではないでしょうか。
 
 
失敗の最先端にあるものが成功
 
 
つまりどこまでいっても失敗は失敗なんですよ。日進月歩で常に技術は進化していくのでよりよいものが増え続ける。いつかは今上手くいってることも古くなる
 
 
ここまで説明すれば「X→Y」の答えを教える行為の滑稽さが伝わったでしょうか?
 
 
要は、X→Yのロジックが成立する条件はかなり限定的なんですよ。時間や場所やタイミングが変われば成立しないことも起こりうる。

それを成功という定で、残したところで何も前には進まない。失敗の最先端と捉える方が感覚的に近い

だからそれをすぐに聞こうとしてくる人間とは仕事はしたくない。教育コストが圧倒的に高い人材ですからね。

最後に冒頭見出しの布石を回収します

ここまで読んでくれた人には「事実上の共有が成立しない」ということは理解してもらえていると期待しています。
 
 
なぜなら人は自分で守破離の「破」を実行した時にしか経験は蓄積されないから。
 
 
X→Yの答えを共有しても全く意味がないのは、人間はそういう脳の構造になっていると腹を括るしかありません。その上で最大限共有できることは「失敗」しかないんですよね。

それを大量に共有してあげることで、判断する時のパターンを増やしてあげることしかできません。

このルールを頭に叩き込んで仕事に取り組めば圧倒的に成長できます。
 
 
そして企業も成長します
 
 
これからの時代、何で企業を成長させるかはものすごくシンプルです。それは資本主義経済的発想から評価主義経済的発想へのパラダイムシフトを起こすこと。

すると人材の見方が変わります。ただ単に人材にお金を払ってさらなるお金を稼がせるだけって圧倒的に効率悪くないですか

それだったらそのお金を伸びてる会社に投資する方がよっぽど楽に効率よく稼げるので論理的には正しいわけで、会社の事業が金融ではないのなら人材に稼がせるべきは「お金」よりも「価値」だと思いますね。
 
 
これからは価値の蓄積が信用になりその信用がお金に変わる
 
 
三方良しなどのコンセプトに代表されるように昔からそうだったと言えばそうなのですが、今後それがよりクローズアップされるというか懐かしい考え方が便利になって帰ってくるというか、なんかもう時代はヘーゲルさんってことですよ。
 
 
この感覚がない人はこれからの経済でサバイバルしていくには圧倒的力不足な気がする。まずはここから理解した方がいいですね。

この感覚についてはうちの芹生が「ユダヤ人に学ぶ。これからの組織のあり方」に書いていました。ご参考までに。
 
 
そしてさらなる成長を望むなら、得たパターンを抽象化してさらにパターンを増殖する方法して価値を複利を増やしていく方法もありますがその話はまた今度。

最後に、直感力についての考察は実は過去にも書いてます。「論理的に考えるほど失敗する!これからは人間的直感力を鍛えるべき」も読んでみてください。
 
 
長くなりました。あざす。

あなたの清きコメントもお待ちしております!

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この記事を書いた人
福本 真士
福本 真士

代表取締役社長/CEO

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